(5) 日本戦跡探訪 第五教育飛行隊跡
育った場所より最期の出撃に向かう
陸軍太刀洗飛行場跡
写真は筑前町立大刀洗平和記念館の写真です。ここには陸軍太刀洗飛行場があり、教育飛行隊から数多くの航空兵が輩出されました。
ちなみに知覧基地は太刀洗にある教育隊が拡張されるにあたり開設されました。
この記念館で筆者が感じたのは「死は平等ではあるが、不公平である」という事でした。
太刀洗平和記念館には遺品などの他に実物大のB29を表すモニュメント、零戦32型、97式戦闘機が展示されています。
これは筆者が作ったプラモデル。
上が零戦21型で下が32型。翼端の形状で見分けがつきやすい。97式戦闘機は二枚のプロペラが特徴的です。
そもそも零戦は海軍戦闘機であるというツッコミは置いておくとして、私が注目して欲しいのは館の中央にある追憶の部屋である。
この追憶の部屋では太刀洗飛行場や付近で戦没された方々の写真と死因が記されている。
中には日本軍機の体当たりを受けたB29の乗員まである。
筆者がここで感じたのは「必ずしも望むような死に方はできない」ということだった。
どれだけ訓練を積んでいようと必ずしも空中戦で死ぬわけではない。
事故で死ぬかもしれないし、故障や爆撃で死ぬかもしれない。そもそも死にたかった人自体がいなかったろうが、それでも死ぬならば、、、と考えていたのではないだろうか。
追憶の部屋では人それぞれの死に際を考えさせられるように思う。