北の護り 二式水上戦闘機
二式水上戦闘機
二式水上戦闘機といえばR方面航空隊など南方戦線で活躍したイメージがあるのではないだろうか?。
二式水上戦闘機は島国である日本が飛行場を整備できない場所や、飛行場を整備するまでの仮設防空戦闘機のような物だと理解してくれれば良い。
原型は三菱製の零式艦上戦闘機であったが、中島飛行機によりフロート付きの水上戦闘機として生まれ変わった。
零戦22型
零戦32型
ちなみにこのような水上戦闘機を大量に生産したのは日本だけである。
そんな二式水上戦闘機最期の勇姿は北方にありました。
1945年8月18日、急遽侵攻を始めたソ連軍に対して、第五方面軍司令 樋口季一郎中将により命ぜられた総反撃に呼応した攻撃がありました。
鎮海海軍航空隊 塩塚良二中尉の操縦する二式水上戦闘機はソ連軍タンカーに特攻を敢行しますが、対空砲火に被弾しその翼を北方の冷たい波に濡らしました。
この戦いでは占守島方面において呼応した作戦機が被弾後に体当たりを行ったりしています。
ようやく終戦となり無事に故郷に帰り大切な人に会える。そのような状況から一転、特攻を敢行する心情は文章では表現できません。
どうか皆様、ほんの数十年前に日本を分断するような国難に立ち向かった先人の偉業を忘れないでください。